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「イーハトーボの劇列車」
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新宿紀伊国屋ホール・こまつ座の「イーハトーボの劇列車」
作・井上ひさし、演出・長塚圭史、出演・松田龍平ほか。

 東京公演を皮切りに3月から地方公演。ピクニックでは熊本県立劇場と広島上野学園ホールで上演します。東京公演はこの日も完売で、追加公演も満杯ということでした。
 脚本はさすがというほど筋が通っていて、井上先生の練り上げられた言葉がズキズキ胸を刺してきます。キレのいい鋭い批判精神満載の台詞は、今の日本に照らし合わせてみると痛快です。
 長塚圭史はその脚本を基に舞台狭しと役者を動かしながら、いろんな音と音楽を散りばめたリズム感のある演出を試みてます。ポエムです。12人の役者全員が活き活きとした演技で光ります。松田龍平は立ち姿が美しい。
 シンプルな舞台美術ですが、家になったり列車になったり病院になったりと演劇の面白みが遺憾なく発揮された楽しい舞台です。
 3時間30分(途中休憩あり)ですがあっという間に終わった、ということは芝居が面白いのです。